立地選定の問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 14:29 UTC 版)
後に野蒜築港は土砂の堆積などで工事が難航し、さらには台風で壊滅的な被害を受け、港湾整備のプロジェクトとしては失敗に終わった。その原因として、野蒜への立地選定に問題があったとする指摘は多い。 具体的な内容としては、 事前に風や波に関する野蒜周辺での実地調査を行なっていなかった。 ファン・ドールンは漂砂が少ないことを野蒜の長所の一つとしたが実際にはむしろ多く、設計の変更を余儀なくされた 大型船の停泊可能な外港を築くためには巨額の予算が必要であり、事実上不可能であった。 宮城県南部や福島県への配慮から女川湾を不適としたが、後の鉄道・河川の整備によってこれらの地域からの利用は減少し、やがて宮城県と岩手県からしか利用されなくなる。その場合はむしろ女川湾の方が便利である。 などが、1885年(明治18年)のローウェンホルスト・ムルデルの報告などで指摘されている。
※この「立地選定の問題点」の解説は、「野蒜築港」の解説の一部です。
「立地選定の問題点」を含む「野蒜築港」の記事については、「野蒜築港」の概要を参照ください。
- 立地選定の問題点のページへのリンク