種内変異について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/20 17:30 UTC 版)
この種は外見的な変異の幅が大きく、見かけ上は全くの別種と見える例すらある。 大きな違いの一つは植物体の毛の状態で、大井次三郎はその状態によって以下のような区別を認めた。 葉鞘、葉面、茎の節などに硬い毛を密生するものを基本と見なし、区別する場合にはこれをケトダシバとする。 葉面は縁以外はほぼ無毛、葉鞘は無毛かまばらに毛があるものをウスゲトダシバとする。 小穂にも剛毛があるものをオニトダシバとする。 他に花序が白っぽくなるものをシロトダシバとする研究者もある。 また、花序に関しても変異がある。この種では花序の主軸はほぼ直立し、間を開けて側枝を斜め上に真っ直ぐに伸ばす。小穂はこの側枝から出る細い軸の上に生じる。基本的なものではこの小穂の着く細い枝が側枝に密着し、一見では側枝に小穂が密生しているように見える。それに対して、側枝から細い枝が斜めに出る型があり、その場合、小穂はひどくまばらに着いているように見えるので、見かけは随分違ったものとなる。長田はこの前者の方が大型で毛が多い傾向はあるものの、必ずしも相関関係があるとは言えないと記している。
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