神経炎症とミクログリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 09:57 UTC 版)
ミクログリアは様々な受容体を発現しており、脳の感染や外傷などの際には第一の防御機構として働く。この際には、細菌の外膜成分であるリポ多糖、ペプチドグリカンやウイルスの糖蛋白などがToll様受容体に結合しミクログリアを活性化する。DAMPsなども同様にToll様受容体を介してミクログリアを活性化させる。その他、ミクログリアはRAGEも発現しており、Aβや様々な凝集蛋白も同様にミクログリアを活性化させる。 ミクログリアは諸刃の剣と呼ばれ、活性化に伴い炎症性サイトカイン、一酸化炭素、活性酸素、興奮性アミノ酸、ATPなどの神経障害因子を産出し、同時に様々な抗炎症性サイトカイン、神経栄養因子、神経保護因子をも産出する。マクロファージには炎症性に働くM1と抗炎症性に働くM2が知られることからミクログリアにも同様のサブポピュレーションが想定されるが明らかになっていない。
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