神経浸潤性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 09:10 UTC 版)
「ヒトコロナウイルスOC43」の記事における「神経浸潤性」の解説
OC43は、他のヒトコロナウイルスと比較し、神経細胞への攻撃性について多くの報告がある。これは、感染に利用するNeu5Ac受容体が、脳組織に豊富に分布するためと考えられる。実験条件下では、ヒト神経細胞株で培養でき、実験用マウスにも脳炎を起こすことができる。このマウスモデルにおいて、脳神経へのダメージは、サイトカインストームや自己免疫によるものではなく、ウイルス増殖による直接的なものである。 臨床下では、急性散在性脳脊髄炎を起こした小児や、ウイルス性脳炎により死亡した重症複合型免疫不全症の小児からヒトコロナウイルスOC43が検出されている。多発性硬化症などいくつかの脳神経疾患との関連も示唆されている。 前述のとおり、このウイルスはブタに脳脊髄炎を起こすブタ血球凝集性脳脊髄炎ウイルスともごく近縁である。
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