旧居留地38番館とは? わかりやすく解説

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旧居留地38番館

(神戸旧居留地38番館 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/25 06:18 UTC 版)

旧居留地38番館
情報
旧名称 シティバンク神戸支店
設計者 ウィリアム・メレル・ヴォーリズ
施工 竹中工務店
構造形式 鉄骨鉄筋コンクリート造
階数 地上3階、地下1階
竣工 1929年
所在地 650-0037
兵庫県神戸市中央区明石町40
座標 北緯34度41分18.1秒 東経135度11分26.5秒 / 北緯34.688361度 東経135.190694度 / 34.688361; 135.190694 (旧居留地38番館)座標: 北緯34度41分18.1秒 東経135度11分26.5秒 / 北緯34.688361度 東経135.190694度 / 34.688361; 135.190694 (旧居留地38番館)
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明石町筋(トアロード)側
夜間のライトアップ
旧居留地38番館と神戸大丸百貨店2号館・3号館

旧居留地38番館(きゅうきょりゅうちさんじゅうはちばんかん)は、兵庫県神戸市中央区旧居留地にある歴史的建造物。名称にある「38」という数字は、外国人居留地時代の区画番号を意味する。 百貨店の大丸(現大丸松坂屋百貨店)が所有し、北側と西側に隣接する大丸神戸店倉庫として使われていた。現在では、建築の価値を生かして大丸神戸店の店舗の一部として用いられている。1980年代、旧居留地が「最も神戸らしい街」に再生するきっかけとなる象徴的な建物の一つでもある。

概要

ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計で1929年シティバンク神戸支店として建設された。1階をシティバンクが使用、2階には独逸染料、バイエル薬品が入居、3階に帝国酸素が入居していた。その後2階のドイツ系2社が退去し、2階、3階を帝国酸素が使用した後、大丸神戸店の倉庫や事務所として使用されていた。

大丸神戸店の店長や大丸松坂屋百貨店の社長を務めた澤田太郎によると、1986年1月、大丸取締役の長澤昭[注釈 1]が神戸店の店長に着任したことが、この建物や旧居留地にとって転機だという。長澤は若い女性客がそごう神戸店梅田へ流出していることへの対策に、サザビーズの本館1階への誘致を目指した。しかし、同社が展開していたフランスの「アニエスベー」が路面店限定と主張したため、交渉は失敗した。しかし、後日神戸で旧居留地38番館の建物を見たサザビーズの社長が、ここでの出店を提案した。そこで、1987年3月1日にサザビーズによる複合店舗「リブ・ラブ・ウエスト」がオープンした。同年7月には大丸神戸店の駐車場ビルへも周辺店舗の出店プランが浮上した[2]。以降、この取り組みは大丸神戸店の周囲のほかのビルに加え、京都店や心斎橋店、さらには藤崎百貨店ヤマトヤシキなど他の百貨店にも広がることになる。

南側正面に4本のイオニア式円柱と東側面に7本の壁柱および石積み外壁等の石造意匠を有したアメリカン・ルネッサンス様式の近代建築

仲町通りに面して大正時代築の外壁が残されている大丸神戸店2号館・3号館と隣接しており、それらとともに100mにわたるクラシカルな外観で統一された街区を形成する。

夜間は日没から22時までライトアップされる。

建築概要

  • 設計 - ウィリアム・メレル・ヴォーリズ/ヴォーリズ建築事務所
  • 竣工 - 1929年
  • 改修 - 1988年
  • 施工 - 竹中工務店
  • 構造 - 鉄骨鉄筋コンクリート造、地上3階、地下1階
  • 所在地 - 〒650-0037 兵庫県神戸市中央区明石町40
  • 近代化産業遺産(「旧居留地銀行ビル群、海岸通商業ビル群」の一部)

交通アクセス

周辺情報

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ 博多大丸を立て直し[1]、大丸人事部長などを歴任。のちに大丸の専務取締役。

出典

  1. ^ 【伝える 戦後70年】博多大丸 戸上雅雄元専務(3)” (PDF). 西日本新聞経済電子版 (2015年2月28日). 2023年2月2日閲覧。
  2. ^ 澤田太郎「居留地に新たな息吹を|大丸神戸店|神戸旧居留地ものがたり」『月刊神戸っ子』第1巻、服部プロセス、2011年9月、2023年3月6日閲覧 



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