社会統合のパターン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 07:06 UTC 版)
「カール・ポランニー」の記事における「社会統合のパターン」の解説
経済過程に秩序を与え、社会を統合するパターンとして、互酬、再配分、交換の3つをあげる。互酬は義務としての贈与関係や相互扶助関係。再配分は権力の中心に対する義務的支払いと中心からの払い戻し。交換は市場における財の移動である。ポランニーは、この3つを運動の方向で表しており、互酬は対称的な2つの配置における財やサービスの運動。再配分は物理的なものや所有権が、中心へ向けて動いたあと、再び中心から社会のメンバーへ向けて運動すること。交換は、システム内の分散した任意の2点間の運動とする。 『大転換』を執筆した時点のポランニーは、非市場社会の社会統合のパターンとして互酬、再配分、家政の3つをあげていたが、のちの著作『人間の経済』では、家政は再配分の中に包含された。研究対象としては、古代メソポタミア、古代ギリシア、プトレマイオス朝のエジプト、ダホメ王国、産業革命以降のイギリス、19世紀〜20世紀初頭の国際経済などが選ばれている。
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