石器の発展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 14:45 UTC 版)
アフリカやユーラシアの初期人類による礫器は数10万年以上ほとんど変化せず同じような作り方で製作されていた。人類史的な区分では約260万年前から1万年前頃までを「旧石器時代」あるいは「旧石器文化」という。 最も古いとされるホモ属のホモ・ハビリスは、240万年ほど前に現れ、オルドワン石器と呼ばれる原始的な石器を使用していた。 遅くともおよそ170万年前までには登場したホモ・エレクトスは、それまでよりも精巧なアシュレアン(Acheulean)石器を使用した。 彼らの亜種であるホモ・ハイデルベルゲンシスは、アフリカから出て中東を経由し、30万年ほど前にヨーロッパまで進出したが、使用していた石器は、より古い時代のホモ・エレクトスとそう変わらなかったとされ、両者を別種と見なさない説もある。 40万年ほど前に登場したネアンデルタール人は、ホモ・サピエンスよりも前にホモ・ハイデルベルゲンシスから枝分かれした。彼らはルヴァロア技法という洗練された石器加工技術を持ち、ホモ・サピエンスよりも数十万年も前にヨーロッパにまで進出していた。また、アスファルトなどを使用し石器を他の素材と接着して使用していた痕跡もある。 5~4万年ほど前、ホモ・サピエンスが遅れてアフリカから進出。まもなくネアンデルタール人は絶滅するが、ユーラシア大陸に後からやってきたホモサピエンスと出会い(両者間の争いもあっただろうが)、両者が交わり子孫が生まれるということも起きていたようで、残された骨からDNA解析したところ、ホモサピエンスの遺伝子の1~2%程度がネアンデルタール人由来のものと判明している。)。
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