直観に反する例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/14 05:11 UTC 版)
実数直線内の開区間 (0, 1) に属する点 x であって、その二進小数展開の各位の数 (digit) xi が以下のような条件をすべて満足するもの全体の成す集合を F とする。 xi = 0 または xi = 1 の何れかが成り立つ。 xi = 1 となる添字 i は有限個しかない。 m が xm = 1 なる最大の添字ならば xm−1 = 0 が成り立つ。 xi = 1 かつ i < m ならば xi−1 = 1 または xi+1 = 1 が二者択一で成り立つ。 これは感覚的に言えば、x の二進小数展開の各位の数で 1 に等しいものはどれも連続した 1 の対で現れるが、最後の一つは孤立するということである。 さて F は全く孤立点のみからなる陽に表された集合である一方で、F はその閉包が非可算集合になるという直観に反する性質を持つ。 同様の性質を持つ集合 F の別な例は、単位閉区間 [0, 1] 内のカントール集合の補集合において、その各連結成分から一点(例えば中央点)を選び出すことでも与えられる。この集合の各点は孤立するが、F の閉包は F とカントール集合との合併であり、可算でない。
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