盆地の形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/02 23:43 UTC 版)
四川盆地は、8億5000万年前から7億年前の原生代後期に形成された揚子江プレート(ユーラシアプレートの中の小規模なプレート)の上にある。三畳紀中期までは揚子江プレートは浅い海であり、海底の堆積物から堆積岩が形成された。中生代の前期(三畳紀後期)、インドシナ造山活動と四川盆地の形成が始まる。北西側で松潘(ソンパン)・甘孜(カンゼ)ブロック(Songpan-Ganzi block)が衝突し、さらに北で北中国ブロックが、西でチベットブロックが衝突し、揚子ブロックはユーラシアプレートの一部となった。中生代のジュラ紀から白亜紀にかけては大きな内陸湖であり北西の山脈から運ばれた土砂が堆積し、厚さ3000mから4000mの赤紫色の砂岩および頁岩が形成された。これが地面に露出しているため、今日の赤色盆地の異名がある。この岩石が風化してできた紫色の土壌にはリン、カリウム、カルシウムなどが豊富に含まれているため、中国でも有数の肥沃な土壌となっている。 新生代、四川盆地の南西ではユーラシアプレートとインドプレートが衝突しており、そのためにかつて盆地の一部だった西部が急峻な山脈となり四川盆地を取り囲む高い山脈が形成された。四川盆地とその北の山地には多くの断層帯があり、有史以来でも何度も大地震が起こっている。 「四川省の地震一覧」も参照
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