病的原因による勃起
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 22:16 UTC 版)
陰茎はある種の病気で勃起の様な現象が起きる場合がある。この場合、本人の性的意識や興奮とは関係なく発生し、むしろ苦痛を伴うこともある。陰茎海綿体やその被膜に繊維組織が異常増殖して硬さを持ち、見かけ勃起している状態になるものをペイロニー病という。しかし、増殖した繊維組織によって引きつっているだけなので血液の流入による海綿体の膨張という真の勃起ではなく、むしろ真の勃起が起きると引きつった部分に痛みを生じてしまう。主に中高年に発症し、治療には外科手術によって繊維質を取り除く療法等が行われる。 また、外傷や他の全身疾患(血栓症、陰茎腫瘍、白血病など)に併発して持続勃起症が起きることがある。勃起を支配する中枢神経系の腫瘍などの病的異常によっても起こる。前立腺や尿路などの炎症が勃起を誘発させる神経刺激を持続し持続勃起症を起こす場合もある。持続勃起症は陰茎海綿体に血栓症を引き起こす。持続勃起症は通常10日間以内とされるが、持続が更に長期に渡る場合は海綿体組織が繊維化し軟骨やカルシウム沈着によって骨に移行する例もある。持続勃起症が発現した場合は、早期に受診し原因となる病気の究明がまず優先される。
※この「病的原因による勃起」の解説は、「勃起」の解説の一部です。
「病的原因による勃起」を含む「勃起」の記事については、「勃起」の概要を参照ください。
- 病的原因による勃起のページへのリンク