生産量の低下
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 17:40 UTC 版)
1980年代にはワシントン州で収穫されるリンゴの4分の3を占めていた。アメリカの消費者が大きなスーパーマーケットでまとめ買いをするようになって以降、風味や歯ざわりのいいリンゴよりも、見た目のいいリンゴや保存期間が長いリンゴが好まれる傾向が進み、これに応えることのできるレッドデリシャスは全米のスーパーマーケットの棚を占拠した。しかし1990年代に入り、ふじやガラなどの輸出用品種がアメリカ国内市場に流入すると、見た目や長持ちだけでなく味もよい品種へと消費者の好みが推移し、レッドデリシャスへの需要は低落していった。 1990年代、消費者の好みのシフトや中国産リンゴとの競争により、レッドデリシャスへ依存しすぎたワシントン州のリンゴ産業は潰滅の危機に瀕していた。2000年にアメリカ合衆国議会はリンゴ産業救済法案を議決し、ビル・クリントンが署名した。1997年から2000年までの間だけでリンゴ生産者は7億6000万ドルの損失を出していた。 2000年までにレッドデリシャスはワシントン州のリンゴ生産の半分未満まで低下していた。2003年には同州の収穫の37%、1億300万箱にまで縮小した。2005年現在においてレッドデリシャスはまだ生産量最大の品種であるものの、他の品種、とくにふじとガラの人気が高まっている。2018年にはついにガラがレッドデリシャスを抜いて最大の品種になった。
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