生体構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/09 14:28 UTC 版)
非常に小さく平たい生物で、通常は2 mm以下の長さである(Symsagittifera roscoffensisは15 mm程度である)。腸は持たない。消化は、合胞体によって行われ、そこでは取りこまれた食物の周りに小胞が形成される。消化のための腔所を裏打ちする上皮細胞はないが、口から合胞体に導く短い咽喉を持つものはある。(この門に属する動物以外は、寄生性であるサナダムシなどの少数の例外を除いて、大多数の左右相称動物は上皮細胞に裏打ちされた腸を持っている) 無腸動物は多くの点で扁形動物に似ているが、腸がない以外にもより単純な構造を持っている。扁形動物と同様に循環器や呼吸器を持たないが、無腸動物はさらに排出器も欠いている。真の脳や神経節もなく、表皮の下に神経の単純なネットワークがあるだけであるが、神経の密度は動物体の後方から前方に向かって、より集中的になっている。感覚器としては平行胞があり、一部の例では非常に原始的な色素の斑点からなる単眼を持ち、光を検出することができる。 無腸動物は雌雄同体であるが、生殖腺は持たず、メスの生殖器に繋がる管もない。その代わり、間充織細胞から配偶子が生産される。
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