現生種の解析から分かる事実
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 05:44 UTC 版)
「脊椎動物」の記事における「現生種の解析から分かる事実」の解説
現生種の遺伝子の解析等から、以下のことが分かっている。 初期の脊索動物は頭索動物のナメクジウオのような動物であり、口、脊索、背側神経管、咽頭裂、肛門より後方の尾を持っていたと思われる。 「ナメクジウオの脳は十分発達しておらず、単に神経管の先端部がいくらか膨らんでいるだけ」だが、この先端部の構造が複雑性を増して脊椎動物の脳が進化したと考えられる。その根拠は脊椎動物の前脳・中脳・後脳の主要部を制御するホメオボックス遺伝子がナメクジウオでも同じパターンで発現していること。 心臓や甲状腺のような脊椎動物特有の構造を制御する遺伝子が脊索動物の祖先にすでに備わっていたことがホヤの全ゲノム解析から示唆されている。 脊椎動物特有の構造である神経堤に似た性質のある細胞がホヤから発見されているが、ナメクジウオにはこのような細胞がなく、ホヤは神経堤の進化の中間段階にある可能性がある。
※この「現生種の解析から分かる事実」の解説は、「脊椎動物」の解説の一部です。
「現生種の解析から分かる事実」を含む「脊椎動物」の記事については、「脊椎動物」の概要を参照ください。
- 現生種の解析から分かる事実のページへのリンク