現役庁舎時代の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 06:44 UTC 版)
「昭和館 (栃木県庁舎)」の記事における「現役庁舎時代の特徴」の解説
間口118メートル×奥行き64メートルで、建築面積は1,129.54坪(≒3,741平方メートル)、延床面積は4,677.73坪(≒15,495平方メートル)であった。建物は上から見ると「ロの字形」で、各室を結ぶ廊下は、北側と西側は外周部に、南側と東側は中庭側に配置することで、執務室の日照と採光を確保していた。3階に知事室と貴賓室があった。 本庁舎の西側にあった現存しない栃木県議会議事堂は、南側・西側の優美なファサードを特徴としていた。議事堂を中庭ではなく西側に配置したのは、当時としては大胆な設計であった。 佐藤の作品は古典主義・重厚を特徴としつつ、本人は常にネオ(新しい)を追求していた。4代目栃木県庁舎は古典主義的な形式美を重視しつつも、車寄せの庇柱に軽快さが見られるなど、佐藤の作品らしさが窺える。東京工業大学教授の藤岡洋保は、「戦前の府県庁舎のデザインの到達点を示す建築」、「佐藤功一の現存作品中の傑作」と評した。また佐藤は都市景観の視点を持っており、周辺の景観との調和を図りつつ、単調なスカイラインにアクセントをつけ、街区を引き締めるという考えの下で設計した。
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