犯行の謀議・準備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 14:33 UTC 版)
「福山市独居老婦人殺害事件」の記事における「犯行の謀議・準備」の解説
しかし、茶の訪問販売では思うように利益が上がらなかったため、Nは600万円余りの借金返済に窮するようになった。N・X両名は1992年3月28日(事件前日)、福山市内の明王台団地で茶の訪問販売をしたが、一向に売れず、訪問販売を始めたことを後悔するようになった。団地の駐車場内に停車した自動車内で他の金策方法について相談したところ、XがNに「盗みでもするか」と提案したが、Nは当時多額の借金を抱えていたほか、無期懲役の仮釈放中だったため、「仮に犯行が発覚すれば窃盗でも仮釈放を取り消され、再び長期間の服役になる」と考え、「半端なことではダメだ。同じことをするなら、どでかいことを一発やろう」などと発言した。さらにXが「1人暮らしの年寄りとか、汚い家に住んでいる方が案外現金を持っているんじゃないのか?」と言ったところ、Nは「Aなら金を貯めているかもしれない。殺して死体をどこかに隠せば、身寄りもないからわからないんじゃないのか」と返した。Nは一度は「殺さなくてもいいんじゃないのか?」と答えたが、Nが再び「(Aは)顔を知っているから殺すしかない」などと発言したところ、「わかった」と答え、被害者Aを殺害することに同意した。 次いで2人は殺害方法について相談し、最終的に被害者の首を紐で絞めて殺すことに決め、強盗殺人の実行について謀議を遂げた。Xは犯行の準備として、三原市内のコンビニエンスストアで荷造り用のビニール紐・軍手2双を購入したが、「ビニール紐1本では首を絞める際に強度が足りない」と考えたため、紐の強度を増そうと紐を八重に重ね、その途中4か所に結び目を作ることで、長さ1 m余りの紐を作り上げた。さらに2人はA宅に上がり込む口実として、「カップラーメンを食べる湯をもらう」こと考え、そのためにカップラーメン2個を用意した。
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