犯行の背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 14:16 UTC 版)
「正寿ちゃん誘拐殺人事件」の記事における「犯行の背景」の解説
また、Kが家出して東京に飛び出したものの、仕事が長続きせず、話し相手もいないような環境で孤立した末に犯罪に走ったことと対比する形で、同様に家出して東京に来た少年たちが金や就職先に困り、犯罪に手を染めたり、暴力団と親しくなったりして補導されたりしている実態も報じられた。大門一樹(関東学院大学教授)は、「Kが本事件を起こした背景には、現代の歪んだ消費ブーム、物質万能主義がある。若者はテレビなどを通じて、庶民にはとても手が届かないような優雅な生活や高価な商品の広告を見ることで、メーカーが与える生活価値観を自身の生活価値観と重ねるが、そのような生活を送る能力や抑制力を持たない若者は、犯罪の欲望を駆り立てられる」と指摘した。 また乾孝(法政大学教授)は、「兄弟と比較される末っ子に限らず、常に(自身の見栄や恥・嫉妬心を煽られて)屈辱感の中で育つケースは多く、それが爆発してしまうケースは多い」と、島崎敏樹(東京医科歯科大学名誉教授)は「小さいころにおとなしかったKが青年期になってこのような犯罪を犯したのは、意志薄弱が原因だ。『金が欲しい』という欲望が殺人に直結した」と指摘している。
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