焦点と準円を用いた定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/09 06:18 UTC 版)
「焦点 (幾何学)」の記事における「焦点と準円を用いた定義」の解説
任意の円錐曲線は一つの焦点と一つの準円から等距離にある点の軌跡としても記述できる。 楕円の場合、焦点と準円の中心はともに有限の座標を持ち(つまり無限遠に無い)、準円の半径が焦点と円の中心との距離よりも大きい(焦点は準円の内部にある)。そして、準円の中心を第二の焦点として楕円が生成される。この楕円は準円の全く内側にできる。 放物線の場合、準円の中心は無限遠点にある(このとき、準「円」は曲率零の曲線となって直線と見分けがつかない)。放物線の二本の腕はそれらを延長するときどんどん平行に近くなるように伸びて「無限遠」で平行になる。射影幾何の原理によれば、平行線は無限遠点において交わり、閉じた曲線となる。 双曲線を生成するには、準円の半径を焦点と円の中心との距離よりも小さくする(焦点は準円の外部にある)。双曲線の腕は漸近線に近づき、双曲線の一方の枝の「右側」の腕は無限遠点において他方の枝の「左側」の腕と交わる。これは射影幾何学における原理「一つの直線は自分自身と無限遠点で交わる」に基づく。双曲線の二つの枝は、閉じた曲線を無限遠点で捩じったそれぞれの半円部分ということになる。 射影幾何学において、任意の種類の円錐曲線は「その一つについて述べられた射影幾何学の定理は他の円錐曲線に対しても成立する」という意味で同値である。
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