焦点てんかん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/29 14:41 UTC 版)
脳磁図の臨床面での利用としては、てんかん患者におけるてんかん様神経活動の検出と発生位置の同定や、難治性てんかんや脳腫瘍患者の外科手術計画のために脳機能上重要な皮質 (eloquent cortex) の位置の同定が挙げられる。てんかんの外科手術の目的は重要な脳領域を避けて神経学的な障害を防ぎつつ、てんかん源性組織を切除することである。重要な脳の領域 (例えば一次運動野、一次感覚野、視覚野、言語野) の位置を知ることは、最も重要である。皮質の直接刺激と硬膜下電極 (Electrocorticogram : ECoG) による計測は重要な脳領域の位置の同定手法の基準となる手法 (gold standard) であると考えられている。この手法は術中に行うか留置硬膜下格子電極によって行われるが、両方とも患者に対し侵襲的である。体性感覚野に誘起された磁場の計測からの、脳磁図による中心溝の位置の同定の結果はそれらの侵襲的計測との強い一致を示すものであった。脳磁図による研究は、一次体性感覚野の機能的な機構の解明や、個々の指の刺激によって、手の体性感覚野の空間的広がりを描写することの助けとなった。この皮質組織の位置の同定における侵襲的計測と脳磁図による計測との一致は、脳磁図による解析の有効性を示している。
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「焦点てんかん」の例文・使い方・用例・文例
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