むていしがた‐サーバー【無停止型サーバー】
読み方:むていしがたさーばー
無停止型サーバー
別名:フォールトトレラントサーバー,FTサーバー
【英】fault tolerant server
無停止型サーバーとは、システム構成を二重化するなどして冗長性を持たせ、いかなる状況下でもシステムを停止することなく稼動させることのできるサーバーのことである。
無停止型サーバーは、CPUやメインメモリ、ハードディスク、I/O関連機器すべてが二重に搭載されている。そして、二重化された機器は特殊なシステムLSIによって完全に同期されている。これによってメンテナンスの際にも、不測の事態が生じたときにも、システムは停止することがなくなる。耐障害性は飛躍的に向上する。
無停止型サーバーの二重化システムには、同期と切り替えを行なうための特殊な回路を必要とする。NECは、2006年1月に「GeminiEngine」(ジェミニエンジン)と呼ばれる二重化用システムLSIの自社開発に成功し、「Express5800/ftサーバシリーズ」として販売を開始した。Gemini Engineはチップセットに二重化システム用LSIを組み入れひとつのチップに統合したものである。Express5800シリーズの上位機種では、水冷式冷却システムの採用によって45デシベル程度の静音化に成功したという。
NECの無停止型サーバー「Express5800/320Fa-L」(左)と「Express5800/320Fa-LR」(右)
無停止型サーバーは、フォールトトレラントサーバーとも呼ばれる。「フォールトトレラント」とは「異状に対して寛容な」という意味である。RAIDによるディスクの二重化や無停電電源装置(UPS)による給電措置、あるいはしっかりしたバックアップ計画などが、フォールトトレラントであることへの取り組みであるといえる。
ちなみに、システムを二重化することによって停止を防ぐフォールトトレラントの手法に対して、単一のシステムがそもそも故障しないようにしよういう概念やシステムのことは、フォールトアボイダンス(fault avoidance)と呼ばれる。ただしフォールトアボイダンスを実現するにも、高級なパーツを用意する必要があることなどから、フォールトトレラント化に劣らずコストがかかる。
※画像提供 / 日本電気株式会社
参照リンク
NEC Japan
システム運用: | コールドスタンバイ コールドスタンバイシステム ミッションクリティカル 無停止型サーバー RASIS SPOF 耐久テスト |
無停止型サーバーと同じ種類の言葉
- 無停止型サーバーのページへのリンク