潜在的なハビタブルゾーンの状態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 01:46 UTC 版)
「居住するのに適した太陽系外惑星の一覧」の記事における「潜在的なハビタブルゾーンの状態」の解説
詳細は「ハビタブルゾーン」を参照 天文学と宇宙生物学において、ハビタブルゾーン(英語: Habitable Zone、生命居住可能領域、ゴルディロックスゾーンとも)は、十分な気圧を持つ惑星が液体の水を維持し続ける領域を表す。ハビタブルゾーンの位置は恒星の光度などによって変わる。 潜在的に居住可能な惑星は、恒星のハビタブルゾーン内を公転する地球のような岩石質の惑星を示しており、したがって地球上と似た生命が存在できるのに有利な環境である可能性がある。しかし、惑星が居住可能になる条件は、液体の水が存在できるほど主星から適切な距離離れている事よりも遥かに複雑で、様々な地球物理学、地球力学的側面、主星のプラズマ環境は惑星と生物の進化に影響を与える可能性がある。 2013年11月4日にケプラー宇宙望遠鏡のデータに基づいて銀河系全体で、太陽のような恒星と赤色矮星のハビタブルゾーンを公転している地球サイズの惑星が400億個も存在し、そのうち110億個は太陽に似た恒星を公転している可能性があると発表された。 2014年2月26日にアメリカ航空宇宙局 (NASA) はケプラー宇宙望遠鏡が地球の1倍から4倍ほどの半径を持つ715個の太陽系外惑星を発見したと発表した。その中にはケプラー174d、ケプラー186f、ケプラー296e、f、ケプラー298dなどのハビタブルゾーンに位置する太陽系外惑星も含まれている。 2015年にはケプラー438bを始めとする地球に非常に似ているとされている太陽系外惑星が複数発見されたことが発表された。 2015年の発表では、ケプラー62f、ケプラー186f、ケプラー442bは潜在的に居住可能である可能性が最も高い候補であると結論付けられた。これらの惑星は、いずれも約1,200光年離れた距離にある。これらのうち、ケプラー186fは地球の約1.2倍の半径を持ち、赤色矮星の主星のハビタブルゾーンの外縁付近を公転している。 2016年5月には、ケプラー宇宙望遠鏡の観測によって、新たに1,284個の太陽系外惑星を発見したと発表された。そのうちの約550個が地球のような岩石惑星で、さらにケプラー560b、ケプラー705b、ケプラー1229b、ケプラー1410b、ケプラー1455b、ケプラー1544b、ケプラー1593b、ケプラー1606b、ケプラー1638bの9個はハビタブルゾーン内を公転しているとされている。 また同月にはみずがめ座にある赤色矮星TRAPPIST-1に3つの太陽系外惑星が発見された。そのうち一番外側を公転しているTRAPPIST-1dがハビタブルゾーン付近を公転しているとされた。そして、2017年2月に、さらに4つの惑星が新たに発見され、そのうちの3つ(TRAPPIST-1e、f、g)がハビタブルゾーン内を公転している事が確認された。
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