漢字の研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 15:53 UTC 版)
日本で編纂された最古の漢字字典は平安時代初期、空海が編纂したという『篆隷万象名義』であるといわれる。次に昌住によって『新撰字鏡』といった漢和辞典が編まれた。院政期には『類聚名義抄』が作られている。これらは漢字を字形によって分類した字書『玉篇』の影響を受けているという。室町時代には『倭玉篇』(和玉篇)という漢和辞典が編まれ、室町・江戸時代を通じて流行し、「倭玉篇」が漢和辞典を指す代名詞であったという。 一方、『爾雅』の影響を受け、漢字を意味別に分類したものには、平安時代中期、源順によって編纂された『和名類聚抄』がある。また、漢字の字音を研究・分類した韻書として、南北朝時代の『聚分韻略』がある。 日本における漢字やその出典となる漢籍の研究は、儒学が盛んだった江戸時代から、さらに近現代にかけて拡大・深化した。戦前・戦後を通して編纂された『大漢和辞典』は、用例がほとんどない漢字を含めて5万字以上を収録する世界最大の漢字辞典である。 2018年3月には「日本漢字学会」(初代会長・阿辻哲次)が設立された。
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