溶岩の形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/17 12:26 UTC 版)
溶岩は流動しながら次第に冷却固化するため、さまざまな形態を示す。 パホイホイ溶岩(英: pahoehoe lava) ハワイなど最も流動性の高い溶岩が固化した形状。表面が平滑で丸みを持ち、波状や縄状の模様が見られる。語源はハワイの土語に由来する。 アア溶岩(英: aa lava) 三原山や富士山の玄武岩質溶岩で見られる形状。表面がガラガラのクリンカーで覆われていて歩きづらい。語源はハワイの土語に由来する。 塊状溶岩(w:Block lava) アア溶岩よりも流れにくい溶岩の形状。流れが遅いので表面の固化と崩落を繰り返しながらゆっくり前進するため、岩塊状の溶岩流が残る。桜島などの安山岩質溶岩に多い。 枕状溶岩(w:Pillow lava) 陸上のパホイホイ溶岩に相当する。水中に噴出した場合、直径数十cmの楕円形を積み重ねたような枕状溶岩を形成する。俵状溶岩ともいう。 表面構造としてはしわ構造、拡張割れ目、収縮割れ目、引張割れ目などがあるが、外皮が水冷破砕してハイアロクラスタイトに遷移することも多い。玄武岩質~流紋岩質のどの溶岩においても形成されうる。 アア溶岩に相当する溶岩が水中に噴出した場合はクリンカー部が水冷破砕するため枕状溶岩とはならない。場合によっては、水蒸気爆発を起こして砕屑丘や偽小火口群を作ることがある。 溶岩ドーム(英: lava dome) デイサイト質の溶岩がゆっくり地上に出て来た場合、溶岩はほとんど流れず噴出場所に高く盛り上がる。これを溶岩ドーム(溶岩円頂丘)と呼ぶ。 パホイホイ溶岩 アア溶岩 塊状溶岩 冷却後 枕状溶岩 枕状溶岩 冷却後 溶岩ドーム
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