減災のための「やさしい日本語」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 03:35 UTC 版)
「やさしい日本語 (言語)」の記事における「減災のための「やさしい日本語」」の解説
1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災では、多くの在日外国人も被災したが、その後の調査で避難所やライフラインの情報を理解できずに、困難な状況に置かれていたことが判明した。在日外国人の母語は様々であり、災害が起こった時、すぐに多言語に翻訳するのは非常に困難である。 そこで弘前大学の佐藤和之らは、旧日本語能力試験3級程度の日本語(小学校3年生の学校文法)で理解できる、吟味した簡潔な日本語「やさしい日本語」を研究、考案した。 1999年(平成11年)3月、弘前大学社会言語学研究室のウェブサイトは、やさしい日本語で、災害や避難を伝える具体的な案文や地図をまとめた「災害が起こったときに外国人を助けるためのマニュアル(弘前版)」を公開した。このマニュアルは、地名等入れ替えることで、全国どこでも使えるよう配慮されている。 2005年(平成17年)、2013年(平成25年)と増補改訂され、計画停電や節水の呼びかけなども盛り込まれた[要出典]。この他、やさしい日本語を解説したパンフレットや、作成ガイドラインがダウンロード印刷できる様、無償提供されている。 2016年(平成28年)には、災害発生から72時間以上経過した場面で、生活情報に必要な用語をテーマに計約7600語を収録した『やさしい日本語用字用語辞典』を作成、無料公開した。
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