済し崩しとは? わかりやすく解説

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なし崩し

読み方:なしくずし
別表記:済し崩し、済しくずしなし崩し的

「なし崩し」とは、「物事少しずつ変えていくこと」「徐々に形勢変えていってその流れ任せて進めようとすること」「理由きっかけうやむやのまま状況変えきってしまうこと」などの意味用いられる表現である。「なかったことにする」という意味で用いられる場合もあるが、これは本来は誤用である。

「なし崩し」と「なし崩し的」

「なし崩し」は、「的」の語をつけて「なし崩し的」の形で用いられることも多い。「なし崩しに変更される」とも「なし崩し的変更される」とも表現できる。意味は同じである。

「なし崩し」の本来の意味

「なし崩し」は漢字では「済し崩し」と書く。「済す(な-す)」は「借金返済する」「税を納める」といった務めを果たすことを意味する語である。本来、「なし崩し(済し崩し)」は「借金少しずつ返済していくこと」を意味した

今日では借金返済や税の納付のしかたを指す意味で「なし崩し」と表現することは稀であり、もっぱら流れ任せて状況が変わるところまで進める」「ターニングポイント曖昧なまま事を進める」といった意味合い用いられている。

「なし崩し=無し崩し」は誤用である

借金返し方について「なし崩しに~」と表現する場合、これを「借金を無なかったことにする」「借金がある事実うやむやにする」という意味と解釈される場合がある。恐らく「なし」が「無し」の意と推察されやすいためと思われるが、これは誤用である。「なし崩し」に「無なかったことにする」という意味はない。

「なし崩し」の用例


なし‐くずし〔‐くづし〕【済し崩し】

読み方:なしくずし

物事少しずつかたづけていくこと。「—に努力する

物事少しずつ変化させ、うやむやにしてしまうこと。「企画が—に変更される」「新体制に—的に移行した

借金少しずつ返すこと。

高利にして廿年符の、あたまから—の貸しやうに」〈浮・親仁形気・四〉

[補説] 文化庁発表した平成29年度国語に関する世論調査」では、「借金なし崩しにする」を、「少しずつ返していくこと」で使う人が19.5パーセント、「なかったことにすること」で使う人が65.6パーセントという結果出ている。


済し崩し

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