消防本部の新築移転計画とその変更
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「志摩広域消防組合」の記事における「消防本部の新築移転計画とその変更」の解説
2012年現在使用されていた志摩広域消防組合消防本部兼志摩消防署庁舎は、車庫が耐震基準を満たしていないほか、他の建物も老朽化していた。更にハザードマップ上では浸水エリアに含まれていないが、標高は11mしかなく、想定外の大津波による被害も考えられる上、災害発生時に119番通報が殺到した際に円滑に処理することのできる消防指令システムも保有していない。こうした事情を踏まえ、消防本部兼消防署を2014年(平成26年)度末を目標に新築移転する方針が打ち出された。候補地は志摩市の所有する長沢グラウンド(志摩市阿児町神明、標高30m)が有力視されており、新庁舎には高機能の消防指令システムと志摩市の防災システムを導入する予定であるとの報道がなされた。 ところが、2012年(平成24年)12月21日、志摩市議会は「長沢グラウンドを廃止していいのか」などの意見を提示し、移転場所として承認しなかった。その結果、同じ敷地内に新築する方針に転換し、2014年(平成26年)7月16日に工事を開始、消防業務を継続しながら工事を進め、2016年(平成28年)2月25日に新庁舎が完成した。新庁舎の竣工式は第42回先進国首脳会議(伊勢志摩サミット)開催の都合で延期し、8月6日にようやく挙行した。 新庁舎の総工費は18億円で、5階建ての庁舎には従来なかった女性職員用の仮眠室・シャワー室を設け、災害時などに72時間稼働可能な自家発電システムや、119番通報を円滑に処理する通信指令システムを導入した。庁舎は伊勢志摩サミットの統括警戒本部として利用され、東京消防庁など日本各地から派遣された消防職員が詰めた。
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