海の薔薇とシナの乙女の物語とは? わかりやすく解説

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海の薔薇とシナの乙女の物語(第954夜 - 第959夜)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)

千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「海の薔薇とシナの乙女の物語(第954夜 - 第959夜)」の解説

シャルキスターンのある国の王ザイン・エル・ムールークは三人王子もうけたが、末の王子ヌールジハーンの運勢を占うために呼んだ占い師たちの予言は「ヌールジハーン王子運勢大吉だが、成人した王子一瞬でも目にすると王は失明する」というものだった。 王はヌールジハーン王子とその母を遠く宮殿遠ざけ決して自らが目にすることなく育てるように命じた母親申し分なく行き届いた養育により、ヌールジハーン王子立派な騎士成長するある日広大な鹿狩りをしていたヌールジハーン王子は、まったく偶然に同じ狩りをしていた王の視界入ってしまい、王はたちどころに失明してしまう。王の治療のために集まった学者たちから失明治すためにはシナ王国の都の庭園生えている「海の薔薇」が必要だ聞いた三人王子は「海の薔薇」を手に入れ探索の旅に出るが、上の二人王子探索行は不首尾に終わる。 末の王子のヌールジハーンは旅の途中出会った森の守護者魔神友誼を結び、彼の助力得て空の魔神たち守護する庭園忍び込むことに成功する庭園泉水のほとりに生えている「海の薔薇」を手に入れた後、ふとした好奇心から泉水傍らの家に立ち寄ってみたヌールジハーン王子は、寝台眠っている乙女百合の顔(かんばせ)」の美しさ一目恋に落ちてしまう。乙女指輪抜き取って自分のものと交換したヌールジハーン王子は、「海の薔薇」を手に父王の待つ故郷へ帰還する。 ヌールジハーン王子が王の眼前に「海の薔薇」を差し出したところ、王の失明たちどころに回復し喜び限り喜んだ王は1年間わたって祝祭執り行うように命じる。探索失敗した二人王子はヌールジハーン王子妬み失明快癒は「海の薔薇」によるものではないなどと讒訴したため薔薇の花に失明癒す力を授けたもうたアッラー全能対す不信の咎で追放されてしまう。 一方百合の顔」は、目覚めてみると「海の薔薇」が抜き取られ、指に嵌めていた指輪別人のものになっていることに驚愕し不遜な侵入者捕らえて「海の薔薇」を取り戻すために旅に出る。長旅の末、国を挙げてお祭り騒ぎただ中にあるザイン・エル・ムールーク王の国に入った百合の顔」は通りすがりの人に事情聞き、ヌールジハーン王子シナの国からもたらした「海の薔薇」によって王が失明から回復したお祝いであることを知る。 「百合の顔」は「海の薔薇」が植えられ庭園にたどり着き窃盗犯探すために物陰隠れていたが、庭園にやってきたヌールジハーン王子一目見るなり恋に落ちてしまう。「百合の顔」はヌールジハーン王子宛てて想い綴った手紙書き二人人目を忍んで愛し合うようになり、ついには結婚して末永く幸福に暮らした

※この「海の薔薇とシナの乙女の物語(第954夜 - 第959夜)」の解説は、「千夜一夜物語のあらすじ」の解説の一部です。
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