浅地中トレンチ処分
英語:shallow-ground trench disposal
地下数メートルの位置に塹壕(トレンチ)のような空間を設け、固形化などの処理を経た低レベル放射性廃棄物を直接埋設処分する手法のこと。
浅地中トレンチ処分は、「浅地中ピット処分」とともに、浅地中処分の一種とされる。浅地中トレンチ処分では、浅地中ピット処分で設けられる鉄筋コンクリート製の構築物が設けられないため、比較的簡便な方法となっている。浅地中トレンチ処分は低レベル放射性廃棄物の中でも、極めて放射線量の低い廃棄体に適用される手法であるため、周辺の土壌などのはたらきで十分に安全性が確保できるとされている。また、埋設する地点は、地下十数メートルの浅地中ピット処分よりも浅く設定されている。
浅地中トレンチ処分が行われた土地は、約50年の管理期間が経つと十分に廃棄体の放射線量が減少し、一般的な土地利用を行うことができるようになるとされる。
関連サイト:
浅地中トレンチ処分 - 放射性廃棄物のホームページ(資源エネルギー庁)
研究施設等廃棄物の埋設処分への取り組み - 日本原子力研究開発機構
浅地中トレンチ処分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/01 19:23 UTC 版)
浅い地中に素掘りの溝、つまりトレンチ(trench)を掘り、そこにそのまま(人工構築物は設けない)廃棄物を定置することにより埋設処分を行う方法(いわゆる単純な埋め立て)を浅地中トレンチ処分と呼ぶ。コンクリートや金属など、化学的、物理的に安定な性質の廃棄物のうち放射能レベルの極めて低い極低レベル放射性廃棄物が対象である。50年程度の管理期間を経たのち、一般的な土地利用が可能になる。 動力試験炉(JPDR)の解体に伴って発生した廃棄物を処分するために、日本原子力研究開発機構・東海研究開発センター原子力科学研究所・廃棄物埋設施設にて1995年より試験的に実施されている。
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