浄土真宗の「一向宗」とは? わかりやすく解説

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浄土真宗の「一向宗」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 02:46 UTC 版)

一向宗」の記事における「浄土真宗の「一向宗」」の解説

浄土真宗、ことに本願寺教団を指す呼称教団自身はこの名を自称しなかったので注意が必要である。 「一向」とは「ひたすら」「一筋」という意味であり、「一つ専念すること」を意味している。『仏説無量寿経』に「一向専念無量寿仏」と記されていることから、とくに阿弥陀仏名号称えることと解釈され親鸞宗祖とする教団本項では「真宗教団」とする)を他の宗派から指す呼称となった。とくに浄土宗は、親鸞教団が「浄土真宗」と自称することを嫌い、「一向宗」の称を用いた。 したがって一向宗」は真宗教団門徒から見て正し呼称ではなく、また一向俊聖の「一向宗」混同される事から望ましい呼び方でもなかった。だが、中世において同じ念仏唱える浄土教宗派であった両派が混同され、更に時衆などとも漠然と同一のものとして捉えられるようになっていった。蓮如前述のように「他宗派の者が(勘違いして一向宗と呼ぶのは仕方ないが、我々浄土真宗門徒一向宗自称してはいけない」という主旨発言をして違反者破門するとまで述べているが、逆に言えばこれは、真宗教団門徒ですら「一向宗」を自称する者がいた事を意味するこうした指導により教団内部では「一向宗」の語は正式に使われることはなくなり、「浄土真宗」または「真宗」と称するようになった。しかし、門徒たちを中心とする一揆が「一向一揆」と呼ばれるなど、真宗教団のことを教団外から「一向宗」と呼ぶ風潮は収まる事はなかった。 江戸幕府は、真宗教団を指す名称として一向宗」を公式に用い続けた。この経緯としては、徳川家康三河一向一揆により家中統制苦しめられたこと、徳川将軍家が(真宗教団が「浄土真宗」を称することを望まない浄土宗信仰していることが挙げられる。これに対して真宗教団側は本願寺分裂などの影響があり、長らく具体的な対応が取られることがなかった。

※この「浄土真宗の「一向宗」」の解説は、「一向宗」の解説の一部です。
「浄土真宗の「一向宗」」を含む「一向宗」の記事については、「一向宗」の概要を参照ください。

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