法量信仰と法量神社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 03:52 UTC 版)
「法量 (十和田市)」の記事における「法量信仰と法量神社」の解説
南部地方では水神・龍神のことを龗神(おがみ)と呼んで信仰するのが盛んだった。この信仰をめぐって「法霊」あるいは「法量」という名の修験者に関する伝承がある。この修験者は南部地方を中心に東北各地を回って歩いたとされていて、日照りの年に雨乞いを行い、自らの命と引き換えに龍と化して雨を降らせたとされている。 この修験者を祀る代表的な神社とみなされているのが八戸市にある法霊山龗神社(おがみ神社)と、法量にある法量神社である。「法霊」ないし「法量」は、ほかにも「法領」「豊量」などの表記があり、東北地方にこれに由来するとみられる地名、神社が散見される。 また、水神と竜に関する伝承としては、この地方では「南祖坊」に関する伝承も広くみられる。南祖坊(南蔵坊とも)は「十和田湖の主」とされていて、竜神と同一視される。南祖坊は、秋田の八郎潟の主と戦って十和田湖の主の座を勝ち取り、人びとの信仰を集めるようになった。その伝承には様々なバリエーションがあり、中には南祖坊が八戸出身であるとするものもある。。 樹齢1100年と言われ、国の天然記念物になっている法量のイチョウは、南祖坊が自ら植えたものとも伝えられている。それによれば、この大イチョウが立っている場所には、かつて「善宗寺」(または「善正寺」)があり、その神木だったとされている。 学術的には、十和田湖を形成した十和田湖火山(十和田湖カルデラ)の火山活動は平安時代まで続いていたことがわかっており、これらの信仰と火山・十和田湖の形成に関連があるものと推定されている。 龗神社、三湖伝説、貴船神社 (曖昧さ回避)も参照。
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