法的および倫理的懸念
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 21:24 UTC 版)
「ステルシング」の記事における「法的および倫理的懸念」の解説
英国の法律では、特定の性行為への同意は全ての行為への同意を意味しない条件付き同意であるとされている 。2018年にはドイツで初のステルシングによる性的暴行の有罪判決が下されており、2017年にはスイス・ローザンヌの裁判所が、「相手の予期に反して性行為中にコンドームを取り外す」という行為を含むレイプについて有罪判決を下している。しかし、後者の判決は2019年にスイス・チューリッヒの最高裁判所で否定され、被告は有罪ではあるものの、前述の行動自体に違法性はないとされた。2014年にはカナダ最高裁判所がコンドームに穴を空けた者を性的暴行で有罪とする判決を支持した。 アメリカにおいては、現行法にステルシングを裁くものはなく、関連する訴訟も知られていない 。ブロツキーはステルシングに関する調査で、スイスとカナダの裁判所が「パートナーに気付かれないようにコンドームの破損・取り外しをする行為」を有罪とした事に触れており、ステルシングをレイプの一種か、それに類する行為であると述べている。 オーストラリアにおけるステルシングの裁判例は現在進行中であるが、ニューサウスウェールズ州法学会の会長が「ステルシングは同意の条件を覆しており、性的暴行である」と主張している 。
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