治療計画用CT
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 00:13 UTC 版)
「コンピュータ断層撮影」の記事における「治療計画用CT」の解説
放射線治療に於いては、CT画像の持つCT値は機種ごと、X線のエネルギーごとに予め測定された「CT値―電子密度変換テーブル」によって、体内金属など極めてCTが高い物質を除き、線形関係はないが物質の電子密度と一対一に対応される。物質の電子密度は高エネルギー領域のX線に於いて吸収線量を与える主な相互作用であるコンプトン散乱の発生確率と密接に関連しており、放射線治療計画における吸収線量計算を行うにあたってX線CT画像は不可欠である。そのため体外照射式の放射線治療を受ける患者は全員CTを撮影する。但し、実際に放射線治療における身体の体位とCT画像撮影時の身体の体位が全く同じでなければ意味がないので、ほぼ全ての放射線治療施設では放射線治療室に専用のX線CTが備えられており、治療時と撮影時の身体の体位が全く同じになるような工夫が施されている。画像診断用に用いられるX線CT装置との大きな違いは、診断用CTの寝台が患者の体輪郭に沿うよう円弧状をしているのに対して、治療用CTでは平板である。これは放射線治療機の寝台が平板寝台を使用しているためである。
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