比較分析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 07:09 UTC 版)
アーサー王伝説物語『キルッフとオルウェン』に登場するイスバザデン(英語版)とバロールの間には、娘が嫁ぐ事が自らの破滅に繋がるといった共通した特徴がある。また、いずれも、瞼を数人がかりで持ち上げなくてはならず、槍を受けて目をつぶされる。 19世紀中葉から、バロールとギリシア神話のキュクロープスとの比較がされている。また、ジョン・オラヴァティは、孫に殺される 神託を受けた アクリシオスと比較している。その孫はペルセウスであるが、他にもこの対比を追求した論がみられる。 オラヴァティはさらに、バロールの名をギリシアの勇士ベレロポーンと関連づけている。アンリ・ダルボワ・ド・ジュバンヴィル(英語版)も、これに関して意見を述べているが、ベレロポーンとは案ずるに「ベレロスの殺し手」の意味、ベレロスとはキマイラの意であり、キマイラもバロールは、雷や火焔を発する類の似たような怪物だとしている。 だが、ダルボワ・ド・ジュバンヴィルやトーマス・ジョンソン・ウェストロップ(英語版)がとくに着目したのは、百眼の アルゴスである。ギリシア神話では白い牝牛 イーオーの番人として登場する。バロールの滅するのはルー、アルゴスを倒すのはヘルメースであり、ルー神は(古代ローマの書家などにより)ケルトのヘルメースであるから、怪物を倒す太陽神までを含めた対比が成立する。
※この「比較分析」の解説は、「バロール」の解説の一部です。
「比較分析」を含む「バロール」の記事については、「バロール」の概要を参照ください。
- 比較分析のページへのリンク