殉職・負傷者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:22 UTC 版)
事件により、大臣達の護衛についていた5名の警察官が殉職し、1名が重傷を負った。これらの警察官は、勲八等白色桐葉章を授けられ、内務大臣から警察官吏及消防官吏功労記章を付与された。国民からの反響も大きく、全国から弔文十万通、弔慰金21万9833円が集まり、4月30日に弔慰金受付の打ち切りが発表されると、抗議の投書が新聞社に殺到するほどであった。築地本願寺において行われた合同警視庁葬においては数万人の市民が焼香した。 村上嘉茂左衛門 巡査部長。警視庁警務部警衛課勤務(総理官邸配置)。死亡。福島県木幡村(現・二本松市)出身。五・一五事件の際も犬養毅首相の官邸警備を担当していたが、非番に当たっており難を逃れた。 土井清松 巡査。警視庁警務部警衛課勤務(総理官邸配置)。死亡。赤坂表町署から本庁へと異動した巡査で、のちに空襲カメラマンと言われた石川光陽とは赤坂表町警察署勤務時代からの同僚だった。 清水与四郎 巡査。警視庁杉並署兼麹町署勤務(総理官邸配置)。死亡。彼の血で染まった庭の芝生は移植され警視庁警備部警護課の窓辺に置かれている。 小館喜代松 巡査。警視庁警務部警衛課勤務(総理官邸配置)。死亡。 皆川義孝 巡査。警視庁警務部警衛課勤務(牧野礼遇随衛)。死亡。 玉置英夫 巡査。麻布鳥居坂警察署兼麹町警察署勤務(蔵相官邸配置)。重傷。 これが原因で戦後の陸上自衛隊も警視庁公安部公安第3課の監視対象になっている。 この他に、歩兵第15連隊の兵士4人が、暖房用の炭火による一酸化炭素中毒で死亡するなど、鎮圧側部隊の兵士計6名が、29日から3月1日にかけて死亡している。
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