武漢官僚の「やらせ」批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 15:19 UTC 版)
「中国本土における2019年コロナウイルス感染症の流行状況」の記事における「武漢官僚の「やらせ」批判」の解説
2020年3月5日、孫春蘭副総理ら中央指導組は食料や医薬品の配給状況を聞くため、武漢市の高層マンション地区を視察した。3月6日までにSNSのウェイボーに、住民が孫春蘭副総理らに罵声を浴びせる様子を捉えた映像が投稿されて拡散し、多くは削除された。生活の改善ぶりをアピールした地区管理者の「やらせ」に批判が集まった。映像では、地区管理者はボランティアと「野菜や肉は各家庭に着実に届いている」と報告。だが、その様子を窓から見ていた住民らが「全部ウソだ!」「何にも来ない!」「庶民は値段の高い食材を買わされている」と叫び声を浴びせた。ボランティアも用意されたやらせで、批判された。 人民日報は同6日の記事で、映像には触れずに「地元当局が肉や野菜を届けているかのように装っているが、実際には行き届いていないと訴えている」と伝え、「中国政府は湖北省や武漢市に徹底した調査とともに、形式主義や官僚主義を断ち切るよう求めた」として住民の要望に対応するとした。 香港の有線電視などはこの動画を放送し、当局からの削除を受けていない。動画が削除されない背景には、かつての北京で頻繁に見られた地方からの直訴と同じ構図があり、党中央は地元政府に反発する武漢市民の声を真摯に聴くという姿勢を見せているためでないかと指摘されている。
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