武侠映画
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2000年前後に、『グリーン・デスティニー』『HERO』という武侠映画が国際的な成功をおさめたが、武侠映画は、非常に様式化された芝居がかったものになる傾向にある。これは、チャイニーズ・オペラや武侠小説が武侠映画へと発展したことによるものであり、登場人物が現実では不可能な行動を、しばしば魔法のようなタッチでおこなう。『Remade in Hollywood: The Global Chinese Presence in Transnational Cinemas』の著者であるノーザン・コロラド大学(英語版)のKenneth Chanは、「チャイニーズ・オペラ、中国武術、武侠小説、これらすべてが中国映画に流れ込んでいる」「しかし、最近の中国映画は、より現実的な暴力やアクションなど、ハリウッドスタイルの美学を取り入れつつある」と述べている。 ピーター・チャン監督は、4,000万ドルの製作費をかけた『ウォーロード/男たちの誓い』(2007年)について、「ファーストカットを見た中国の配給会社の人たちは、『これは大作映画じゃないのか』と言っていました」「それは、中国では予算が大きいと豪華な映像を連想するからです。中国人は、予算が大きいと豪華な映像を連想するので、予算が少なければよいとはならないのです。また、この映画には、人々が期待しているような贅沢さがないので、中国映画に対する西洋のイメージとは一致しません」と述べており、プロデューサーのアンドレ・モーガンは、「私たちは、中国の映画制作者が、『プライベート・ライアン』や『ブレイブハート』といったハリウッド映画で見られるようなリアルなアクション映画をつくれるということ、空飛ぶ剣士や魔法のアクションをもつ武侠映画だけをつくっているのではないということを示したいのです」と述べている。
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