欧米のゴシック・ファッション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 01:58 UTC 版)
「ゴシック・ファッション」の記事における「欧米のゴシック・ファッション」の解説
ゴシック・ファッションは、ダーク、ミステリアス、エキゾチックといった複合的な特徴をもつ服飾様式である。ゴス・カルチャーを担う人々が身に着ける。黒を基調とし、時には不気味な印象を与える衣装のスタイルであり、典型的なゴシック・ファッションは蒼白な膚(はだ)と黒髪、黒いリップ、黒服を含む。男女ともゴスは黒系のアイラインを入れ、黒系のマニキュアを塗る。パンク・ファッション、ヴィクトリア朝のファッションやエリザベス朝のファッションを取り入れていることが多い。ゴス・ファッションはヘヴィメタル・ファッション(英語版)やエモ・ファッションと混同されることがある。 シントラ・ウィルソン (Cintra Wilson) は、ファッション史の専門家であるヴァレリー・スティールの論を引き、「現代のゴス・スタイルの起源はヴィクトリア朝の喪服ブームに見出される」としている。 ゴス・ファッションはその黒ずくめの服で識別できる。テッド・ポレマス(英語版)はゴス・ファッションを「真紅や紫を帯びた、ふんだんな黒いベルベットやレース、メッシュ、レザー、それにタイトなレースコルセット、手袋、ピン・ヒール、宗教的なものやオカルト的なものをモチーフにしたシルバー・アクセサリーで飾られる」と描写した。研究者のマクシム・W・フュレク (Maxim W. Furek) は次のように指摘した。「ゴスは1970年代のディスコ時代の小洒落たファッションに対する反抗であり、1980年代のカラフルなパステル調ときらびやかさへの異議申し立てである。黒髪、黒っぽい服と血の気のない顔色はゴスを着こなす人の基本的な身なりとなる。逆説的に言えば、ゴス・ルックとは後期ヴィクトリア朝の行き過ぎたファッションの現代版であることを示すゆったり垂れた黒いケープ、フリルの付いた袖口、青白いメイクと染めた髪を際立たせた、ただのカジュアル・ルックを故意に大げさに表現したものの一つである、と論じてもよい。」
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