標本相関係数とは? わかりやすく解説

標本相関係数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 19:18 UTC 版)

相関係数」の記事における「標本相関係数」の解説

大きさの同じ2個のデータ (x1, x2, …, xn), (y1, y2, …, yn) に対して標本共分散を sxy、標本標準偏差それぞれ sx, sy とおく。このとき r := s x y s x s y = ∑ i = 1 n ( x i − x ¯ ) ( y i − y ¯ ) ∑ i = 1 n ( x i − x ¯ ) 2 ∑ i = 1 n ( y i − y ¯ ) 2 {\displaystyle r:={\frac {s_{xy}}{s_{x}s_{y}}}={\frac {\sum \limits _{i=1}^{n}\left(x_{i}-{\overline {x}}\right)\left(y_{i}-{\overline {y}}\right)}{\sqrt {\sum \limits _{i=1}^{n}(x_{i}-{\overline {x}})^{2}\sum \limits _{i=1}^{n}(y_{i}-{\overline {y}})^{2}}}}} を標本相関係数 (sample correlation coefficient) あるいはピアソンの積率相関係数という。ただし、x, y はそれぞれデータ (x1, x2, …, xn), (y1, y2, …, yn) の平均値で、 x ¯ = 1 n ∑ i = 1 n x i {\displaystyle {\overline {x}}={\frac {1}{n}}\textstyle \sum \limits _{i=1}^{n}x_{i}} , y ¯ = 1 n ∑ i = 1 n y i {\displaystyle {\overline {y}}={\frac {1}{n}}\textstyle \sum \limits _{i=1}^{n}y_{i}} である。 相関係数は、幾何学的に次のような意味になる。 データ (x1, x2, …, xn), (y1, y2, …, yn) をそれぞれ n 次の列ベクトル x = [x1 x2 ... xn]⊤, y = [y1 y2 ... yn]⊤ と考えると、x, y の偏差ベクトルそれぞれ以下のようになる。 x − x ¯ 1 = [ x 1 − x ¯ x 2 − x ¯ ⋮ x n − x ¯ ] , y − y ¯ 1 = [ y 1 − y ¯ y 2 − y ¯ ⋮ y n − y ¯ ] {\displaystyle {\boldsymbol {x}}-{\overline {x}}\,{\boldsymbol {1}}={\begin{bmatrix}x_{1}-{\overline {x}}\\x_{2}-{\overline {x}}\\\vdots \\x_{n}-{\overline {x}}\end{bmatrix}},\;{\boldsymbol {y}}-{\overline {y}}\,{\boldsymbol {1}}={\begin{bmatrix}y_{1}-{\overline {y}}\\y_{2}-{\overline {y}}\\\vdots \\y_{n}-{\overline {y}}\end{bmatrix}}} ただし、1 は全ての成分が1である n 次の列ベクトルで、1 = [1 1 ... 1]⊤ である。このとき、x, y の偏差ベクトル x − x 1, y − y 1 のなす角を θ としたときの cos ⁡ θ = ⟨ x − x ¯ 1 , y − y ¯ 1 ⟩ ‖ x − x ¯ 1 ‖ ‖ y − y ¯ 1 ‖ {\displaystyle \cos \theta ={\frac {\langle {\boldsymbol {x}}-{\overline {x}}\,{\boldsymbol {1}},\;{\boldsymbol {y}}-{\overline {y}}\,{\boldsymbol {1}}\rangle }{\|{\boldsymbol {x}}-{\overline {x}}\,{\boldsymbol {1}}\|\|{\boldsymbol {y}}-{\overline {y}}\,{\boldsymbol {1}}\|}}} が標本相関係数 r である。ここで、⟨●, ●⟩ は内積を表す。 データ (x1, x2, …, xn), (y1, y2, ..., yn) が2次元正規分布からの標本のとき、標本相関係数 r は母集団相関係数 ρ の最尤推定量ではあるが、不偏推定量ではなく絶対値で見ると)小さめ見積もりがちである。また外れ値大きく影響してしまう。

※この「標本相関係数」の解説は、「相関係数」の解説の一部です。
「標本相関係数」を含む「相関係数」の記事については、「相関係数」の概要を参照ください。

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