植物体内での輸送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 04:16 UTC 版)
「栄養素 (植物)」の記事における「植物体内での輸送」の解説
植物体内で栄養素は様々な場所へと輸送されている。細胞から他の細胞への輸送は細胞膜上の特定のタンパク質(膜輸送体)によって行われている。膜輸送体は3つに分類される。 ポンプ プロトンおよび、カリウムやナトリウムなどの電荷を持った無機塩、糖などの電荷を持たない物質を、膜内外の濃度勾配に関係なく輸送する能力を持つタンパク質。一次輸送を担う。プロトンATPアーゼやABC輸送体がこれに該当する。 キャリアー キャリアーはもともと、エマニュエル・エプスタイン[ 英: Emanuel Epstein]がその存在を予想し命名したイオン輸送タンパク質である。植物体内への輸送速度と外液の濃度の関係があたかもミカエリスメンテン式に従う、すなわち、輸送するイオンに対して固有の結合定数(Km)と最大輸送速度(Vmax)を持つ。カリウム、硝酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン輸送体などがこれに当たる。キャリアーの中にはイオンチャネルであるものも含まれる。 イオンチャネル 比較的速いイオンの輸送を担うタンパク質。条件によってイオンを通したり通さなかったりする。電気化学ポテンシャルの勾配に従った受動輸送をする。
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