植民地化の時代のはじまり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 07:36 UTC 版)
「近世における世界の一体化」の記事における「植民地化の時代のはじまり」の解説
アメリカ大陸は香辛料を産出しなかったが、スペイン、ポルトガルなどヨーロッパ各地から多くの植民者がわたって植民地化の時代をむかえた。スペイン王室は、植民者に先住民支配の信託を与えた。征服者や入植者に対し、その功績や身分に応じて一定数のインディオを割り当て、一定期間使役する権利を与えるとともに、彼らを保護してカトリックに改宗させることを義務づけた。これがエンコミエンダ制である。 まもなくインディオを使役して鉱山で金や銀を掘り出し、カリブ海域ではサトウキビの栽培が始まった。どちらも現地の人びとのためではなく、ヨーロッパ大陸における需要のための生産だった。インディオは過酷な労働条件や伝染病のために激減し、深刻な労働力不足に陥った。また修道会の熱心な布教により、カトリックの教えが広まったが、これは魂の征服と呼ばれる場合がある。 少し遅れてオランダ、フランス、イングランドも南北アメリカに進出し、カリブ海周辺ではスペイン・ポルトガルの貿易独占をおびやかした。また北アメリカ大陸では狩猟・漁業・農業を営む植民地を広げていった。
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