栂池高原スキー場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/25 14:04 UTC 版)
栂池高原スキー場 | |
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所在地 | 〒399-9422 長野県北安曇郡小谷村栂池高原 |
座標 | 北緯36度45分2秒 東経137度51分52秒 / 北緯36.75056度 東経137.86444度座標: 北緯36度45分2秒 東経137度51分52秒 / 北緯36.75056度 東経137.86444度 |
標高 | 1,704 m - 800 m |
標高差 | 904 m |
最長滑走距離 | 5,000 m |
最大傾斜 | 35度 |
コース数 | 14本 |
コース面積 | 196 ha |
索道数 | 14本 |
テレインパーク | TGパーク |
公式サイト | つがいけマウンテンリゾート |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 | ![]() 〒399-9422 長野県北安曇郡小谷村大字千国乙12840番地1 |
法人番号 | 5100001017326 |
代表者 | 代表取締役 櫛渕 忠一 |
資本金 | 1億円 |
純利益 | 2億255万9,000円 (2024年7月期)[1] |
総資産 | 11億2,689万3,000円 (2024年7月期)[1] |
決算期 | 7月末日 |
主要株主 | 日本スキー場開発 |
外部リンク | https://www.nippon-ski.jp/about.php |
栂池高原スキー場(つがいけこうげんスキーじょう)は、長野県北安曇郡小谷村の栂池高原にあるスキー場である。
概要
- 初級から上級コースを備えた本格的スキー場である。幅の広い緩斜面の鐘の鳴る丘ゲレンデや、難関コースの馬の背コース、チャンピオンゲレンデが著名。ナイター営業、ロープウェイ早春運行を実施。
- 旅館街を挟んだ対面(前山)にはクロスカントリーコースとジャンプ台が常設されている。
- スノーボード、スノースクートは全面滑走可能。
- 鐘の鳴る丘ゲレンデはコース幅が非常に広い(公称幅約1,200m)。その名の通りコース途中に鐘が設置された「とんがり帽子の塔」があり、当スキー場の象徴となっている。この鐘を2人で鳴らすと幸せになれるといわれている。
- 毎年2月にイベント「栂池雪の祭典」が開催され、2021年には第50回を迎えた。和太鼓演奏、たいまつ滑走、花火打ち上げなど盛況を見せる。
- 1982年に設置されたゴンドラリフト「イヴ」は、日本初の6人乗りゴンドラリフトで、延長4,120mは当時東洋一であった[2]。2001年までは日本一の延長で、現在も第二位を誇る。
- かつてゴンドラリフト「イヴ」の中間駅「雪の広場」に、ケンタッキー・フライド・チキン栂池雪の広場店が出店していた。ゴンドラに乗ったカーネル・サンダース人形が周回する広告は多数のテレビ番組やメディアに取り上げられていた。
- 2015年より「雪の広場」にバーガーキング栂池雪の広場店が開業[3]。甲信越地方初出店となった。
- 2015年よりパウダーエリア「TSUGAPOW DBD(ツガイケパウダー・ダブル・ブラック・ダイヤモンド)」が開設[4]。世界有数とされる白馬エリアのパウダースノーを安全に楽しむことを目的に、事前レクチャーを受けた人のみが指定ゲートより滑走可能である。
- かつてヘリスキーが早春に実施された(休止中)。「雪の広場」からスキー場外の天狗原までヘリコプターでアクセスし、そこから一番下まで降りると17 kmのロング滑走であった。
- スキー場上端部の栂池ロープウェイが早春に運行し、終点からスキー場外の天狗原や白馬乗鞍岳を目指すバックカントリースキーが盛んである。
- 運営は白馬観光開発(株)系の栂池ゴンドラリフト(株)、北アルプスで山小屋事業を営む(株)白馬館、地元資本の栂池観光開発(株)の3索道事業者が行っている。かつて白馬観光開発は東急グループであったが、経営不振などを理由に白馬観光開発が2012年11月1日に日本スキー場開発への売却を発表。同日付で東急グループから離脱した。
- 夏期にはスキー場上部の高層湿原「栂池自然園」、ゲレンデ中腹の緑地を活用した「白馬つがいけWOW」、親の原ゲレンデへ向けて約300yd打ち下ろす「栂池ゴルフセンター」等のアクティビティで賑わう。また、北アルプス北部の玄関口として多くの登山客が訪れる。
沿革
- 1948年 - (株)白馬館が川内家萱場に休憩所を作り、同萱場をゲレンデとして整備し、小さなロープトウを架設。鐘の鳴る丘ゲレンデと称した[5]。
- 1949年 - 現在のスキー場より山麓の川内部落、鐘つき堂地籍に小規模ゲレンデを開設[5]。
- 1951年 - 前山スキー場を開業[5]。
- 1955年 - 栂池スキー学校の前身が発足。
- 1957年 - (株)白馬館が親の原スキー場の開発に着手。鐘の鳴る丘ゲレンデの前身。
- 1960年 - スキーリフト完成[5]。
- 1962年12月1日 - 白馬観光開発(株)によって馬の背コースが開発され、スキーリフト2基、山荘1棟を建設。親の原スキー場、栂の森、栂池平の山岳スキーと合わせ、現在の栂池高原スキー場へと発展[5][6]。
- 1965年 - 当スキー場において第38回全日本学生スキー選手権大会が開催された。純ジャンプ1部の優勝は笠谷幸生(明治大学)。
- 1966年 - 当スキー場において第39回全日本学生スキー選手権大会が開催された。
- 1970年 - 地元出資により栂池観光開発(株)を設立し、チャンピオンゲレンデ、丸山ゲレンデを開業[5]。
- 1982年12月7日 - 日本初の6人乗りゴンドラリフト「イヴ」竣工[7]。2001年に苗場スキー場に「ドラゴンドラ」が開業するまで、日本最長距離を誇った。
- 1983年9月8日 - 栂池シャンツェ着工[7]。
- 1984年 - 栂池シャンツェ完工(設計は元オリンピック選手の小野学、笠谷昌生)[2]。
- 1993年2月1日 - 2月5日 - 当スキー場において第42回全国高校スキー大会が開催された[8]。
- 1994年7月20日 - ゴンドラリフト「イヴ」終点から栂池自然園までを結ぶ「栂池ロープウェイ」が開業[9]。
- 2008年 - 映画「銀色のシーズン」のロケ地の1か所となった。
- 2008年 - 当スキー場において第32回全日本マスターズスキー選手権大会が開催された。
- 2012年11月1日 - 栂池ゴンドラリフト株式会社がふるさと企業大賞(総務大臣賞)受賞[10]。同日、東急の連結子会社である白馬観光開発の株式を日本スキー場開発に譲渡し、東急グループより離脱[11]。
- 2015年 - パウダーエリア「TSUGAPOW DBD(ツガイケパウダー・ダブル・ブラック・ダイヤモンド)」が開設。
- 2026年12月 - ハンの木第三クワッドリフトを架替え、白馬エリア初の6人乗りリフト「T3」が運行開始予定[12]。
スキー場データ
(出典:[13])
- 総面積 - 196ヘクタール
- 標高 - 800 m - 1,704 m(標高差 904 m)
- ゲレンデレベル比率 - 初級者50%、中級者30%、上級者20%
- 平均入り込み数 - 約27万人
コース
コースは以下の通り[13]。
- 初心者向け
- からまつゲレンデ
- 親の原ゲレンデ
- 鐘の鳴る丘ゲレンデ
- 鐘の鳴る丘第二ゲレンデ(休止)
- 中級者向け
- 丸山ゲレンデ
- ハンの木ゲレンデ
- 白樺ゲレンデ
- 栂の森ゲレンデ
- 上級者向け
- 馬の背コース
- チャンピオンゲレンデ
- TSUGAPOW DBD(規制エリア)
- 前山クロスカントリーコース
- 前山シャンツェ
- 栂池シャンツェ(廃止)
- リフト数 - 14本(2025年現在)
- ゴンドラリフト - 1基
- 高速クワッドリフト - 7基
- 高速トリプルリフト - 1基
- 高速ペアリフト - 2基
- ペアリフト - 3基
- 動く歩道 - 1基
交通
- 長野自動車道 安曇野ICから約60 km
- 長野自動車道 長野ICから約55 km
- 北陸自動車道 糸魚川ICから約30 km
- JR大糸線 白馬駅・白馬大池駅・南小谷駅からバス(アルピコ交通、小谷村営バス)
- JR長野駅から特急バス(アルピコ交通)
- 東京駅、新宿駅から高速バス(アルピコ交通)
- 梅田駅・新大阪駅・京都駅から高速バス(アルピコ交通) ※冬季のみ運行
- 名古屋駅から高速バス(アルピコ交通) ※冬季のみ運行
脚注
- ^ a b 栂池ゴンドラリフト株式会社 第41期決算公告
- ^ a b 『小谷村誌 社会編』(1993年9月30日、小谷村誌刊行委員会発行)268ページ。
- ^ “バーガーキングがスキー場に初出店! シーズン中無休で営業”. マイナビニュース (2015年10月15日). 2021年5月20日閲覧。
- ^ “つがいけ高原スキー場11月28日(土)よりオープン | 白馬観光開発株式会社”. Digital PR Platform. 2025年9月25日閲覧。
- ^ a b c d e f 『長野県スキー史』(1978年6月10日、信濃毎日新聞発行)190ページ。
- ^ 『小谷村勢要覧資料集2018』(小谷村発行)31頁。
- ^ a b 『小谷村誌 社会編』(1993年9月30日、小谷村誌刊行委員会発行)896ページ。
- ^ 『小谷村誌 社会編』(1993年9月30日、小谷村誌刊行委員会発行)897ページ。
- ^ “栂池高原にロープウェー”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1994年7月1日)
- ^ 『小谷村勢要覧資料集2018』(小谷村発行)46頁。
- ^ 当社連結子会社の株式の譲渡について(東京急行電鉄、2024年4月1日閲覧)
- ^ TsugaikeMR (2025年9月22日). “’26-’27 シーズンに向け『ハンの木第3クワッドリフト』を架け替え!!”. 【公式】白馬つがいけマウンテンリゾート | HAKUBA TSUGAIKE. 2025年9月25日閲覧。
- ^ a b 栂池高原スキー場基本データ - 栂池高原スキー場公式サイト
関連項目
- 日本のスキー場一覧
- 日本のクロスカントリースキー場一覧
- 栂池自然園(当スキー場上部に位置する高層湿原)
- 中部山岳国立公園
- 小谷村のスキー
外部リンク
- つがいけマウンテンリゾート - TSUGAIKE MOUNTAIN RESORT
- 白馬八方尾根・白馬岩岳・栂池高原スキー場 - 白馬観光開発株式会社
- 栂池観光開発株式会社
- 株式会社白馬館
固有名詞の分類
- 栂池高原スキー場のページへのリンク