材質と音質の関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 02:20 UTC 版)
糸電話・針金電話の音質を決定するのは、主に紙コップの底にあたる振動板の材質と、糸の材質である。 振動板 振動板は、薄く、軽く、しなやかで振動しやすいことと共に、張力をかけた糸を支えるだけの丈夫さを持たなければならない。また、糸とコップ底の連結部分には、ガラスビーズを結んでおくと、より一層、振動が伝わる。トレーシングペーパーなどは手に入りやすいものの中では優れた特性を持つといえる。 振動を伝えるワイヤーや糸 振動を伝える物体は、軽くしなやかで振動の損失が少ないものがよく、自然繊維では絹糸が最も良いとされる。また、ナイロンなどの化繊の使用も有効である。紙コップの筒の部分は音声をまとめ拡散しにくくする役割を持ち、口に当てやすい形状が求められるが、材質自体はあまり関係しない。強いて言うならば、硬く振動の損失の少ない材質が望ましい。 振動を伝達する物体として何を採用するかで、音の聞こえ方が違ってくる。 針金(針金電話)- 針金を使うと、声が響いて聞こえる。 糸(糸電話) - 糸の材質で音質が異なる。糸に伸びる性質があると、音が減衰し、音量が小さくなる傾向がある。 風船(風船電話) - 細長風船を使うと、振動している様子がよくわかる。曲げられるので、自分の声を聞くこともできる。 ばね(ばね電話)- ばねを使うと、エコーがかかったように聞こえる。原理としては楽器用エフェクターの一種、スプリング・リバーブの応用である。 なお、ゴムひもだと(対面式では)音が伝わらない。
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