未然形接続の接辞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 07:12 UTC 版)
「ず」「しむ」「る/らる」「す/さす」など未然形につく態の助動詞は、すべてアクセント上は動詞の接辞であり、接続する動詞の語声調の支配下で活用する(例えば「取る」LF「取らしむ」LLLF のように)。ただし、低起動詞の連用・終止・已然・命令形で語全体が4拍以上になったとしても本動詞のように …LHL のような音調型にはならず、…LLF のままである。「む」「じ」も終止形も連体形と同じアクセントであるということを除けば「ず」「しむ」などと振る舞いは同様である。願望を表す「な」「ね」も終止形しかない助動詞として分析できるアクセントを取る。 また、仮定の「ば」や否定の終止形の「ず」は已然形に見られるような下降が無いことから、直前に下げ核を持った動詞語尾として分析される(例:見る LF,見ず RL.また、着す HL,着せば HHL)。助動詞が未然形接続の別の助動詞で延長された場合も最後の助動詞を中心としてアクセントが取られる。
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