木の板を用いるタイプ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 16:28 UTC 版)
「ブレッドボード」の記事における「木の板を用いるタイプ」の解説
歴史で解説したように、ラジオの初期の1900年~1910年代にはすでに、回路の実験や回路の制作をする人々は、(パン用のまな板のような)木の板に釘を打ちつけたものなどにはんだづけを行って回路を製作していた。 板に釘を打ち付けるものは(差し込み式とは異なり)ボード自体も容易に自作可能である。電子部品の小型化が進み、ユニバーサル基板方式の試作板や差し込み式が登場・普及するにつれて、次第にすたれていった。(差し込み式よりも不便だが)現代でも面白がって作る人が少数だがいる。特に鉱石ラジオを組む場合は、(部品のひとつひとつが大きく、ユニバーサル基板や「差し込み式」で組むのはかえって不便なので)今でも木の板が一番便利である。 1925年のポピュラーサイエンス誌に掲載されたDIY関連記事で紹介された、木製の板の上に組んだ鉱石ラジオの写真。(A)一次コイル、(B)二次コイル、 (C)可変コンデンサ(バリコン)、(D)ディテクタ、(E)バイパス・コンデンサ (F)ダイヤル式コンデンサとパネル、それら全てが(G)のブレッドボード(木の板)に装着されている。 木の板の上に鉱石ラジオを組んだ例(2011年)。この写真には「detector ディテクタ(検波器)としてステンレス製カミソリを使っており、コイル部には#22の銅エナメル線を146回巻いていて、周波数760kHzから1500kHzまで受信可能」といった説明が添えられている。この写真を見ても判るように、鉱石ラジオの回路を組むには現代でも木の板が一番便利である。 木の板や木片の上にさまざまな回路を組んだ例(2019年)。この写真ではビス(木ねじ)を使っている。この写真を見ても分かるように、家庭の物置やガレージの隅に放置されている木片を使って簡単に回路の試作ができる。
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