有限の宇宙で文明を永続させる方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/27 05:10 UTC 版)
「宇宙の終焉」の記事における「有限の宇宙で文明を永続させる方法」の解説
十分に進歩した宇宙文明ならば、有限のエネルギーを用いることで、無限の時間にわたり文明を存続する方法を見出すかもしれないと考えている物理学者もいる。低温死を迎えつつある宇宙でも、活動や思考の速度を徐々に落とし、半ば冬眠状態でいることで、文明が永遠に存続できるというのである。例えば、1億年に1クロックの情報処理しかしないとしても、永遠に宇宙が存続するのであれば、無限の主観時間を取り出すことができる(フリーマン・ダイソンの「永遠の知性」)。 ビッグクランチの渦中にある文明にとっては逆の方法もありえる。ビッグクランチから膨大なエネルギーを取り出し、終末が近づく以上に、生命活動をクロックアップし、有限の残り時間から無限の主観時間を取り出すのである(フランク・ティプラーの「オメガポイント」)。ただし、時間の最小構造であるプランク時間よりも短時間では思考を行うことは出来ない可能性がある。[要出典] また、佐藤勝彦やミチオ・カクは、エネルギーを集中させたり、高密度を作り出して、偽の真空を作り、相転移を起こして、人工的にインフレーションを起こして、宇宙の終焉までに新しい宇宙を作って脱出する方法の論文を書いている。 また、多元宇宙論に基づき、十分に発達した文明ならワームホールを通してまだ若い別の宇宙へ脱出できる可能性もある。 このような方法は理論的には可能かもしれないが、十分に発達した文明がこれらの可能性を実現する方法を開発できるのかは明らかでない。
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