最低賃金 (スイス)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/06 14:23 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動スイスの最低賃金(スイスのさいていちんぎん)では、スイスにおける最低賃金について解説する。
スイスの最低賃金は、全国一律で定められていない。しかし自主的な団体交渉にて、2018年時点で3,200~3,900フランを相場として協定が結ばれている。但し、労働協約で対象となる労働者は全体の約4割である。そのため労働協約がない業種では、国や州の行政府により「標準労働契約(Normalarbeitsvertrag/Contrats-types de travail)」で最低賃金を導入させている業種がある。これは地域や職業、業界ごとの標準的な水準を下回る賃金が繰り返し押し付けられる悪質なケースに適用されている。国単位では、家事労働が適用されている[1]。
2014年5月18日、最低賃金を22スイスフラン(約2500円)という、世界最高額の最低賃金を定めるかどうかの国民投票が行われた。結果は賛成24%、反対76%で否決された。スイスの労働組合は、最低限の生活も維持できない労働者が約33万人に上ると指摘している[2]。スイスの労働者の9割は、すでに時給22スイスフラン以上の賃金を得ているとされるが、スイスの物価を考えると十分ではないとする意見もある[3]。
ただし、ヌーシャテル州は、2011年に住民投票で導入を決め、連邦裁判所が雇用者団体の差し止め要求を却下し、2017年夏に時給20フランの最低賃金をスイスで初めて導入した。続いて同年11月にはジュラ州も時給20フランの最低賃金を導入した[1]。
脚注
出典
- ^ a b “スイスで働くスイスの最低賃金は40万円台が妥当?”. スイス放送協会 国際部. (2018年5月30日) 2018年6月2日閲覧。
- ^ “スイス、時給2500円の最低賃金導入を否決 国民投票で”. CNN. (2014年5月19日) 2014年5月19日閲覧。
- ^ “スイス、時給2500円導入を国民投票で否決”. 日本経済新聞. (2014年5月19日) 2014年5月19日閲覧。
関連項目
- ナショナル・ミニマム
- 最低賃金
- 最低賃金法
- 労働基準法
- 労働分配率
- ディーセント・ワーク
- ブラック企業
- リビング・ウェイジ - 必要生計費
「最低賃金 (スイス)」の例文・使い方・用例・文例
- 最低賃金
- 彼の最低賃金の引き上げ案は受け入れられましたか
- いまや大統領は最低賃金を上げるという公約を果たさなければならない
- 最低賃金制は、低賃金を解消して賃金水準を全体的に引き上げることを狙っている。
- 最低賃金の種類が10以上の国がある一方で、日本はわずか2種類だけである。
- 日本には地域別最低賃金と産業別最低賃金という2種類の最低賃金がある。
- 2012年の調査によれば、地域別最低賃金が最も低かったのは高知県だった。
- 当社では年齢別最低賃金は設けていません。
- 労働協約の拡張適用による地域的最低賃金は、最低賃金法の改正により廃止された。
- 最低賃金はこのところほとんど変わっていません。
- 最低賃金の底上げを要求して労働組合はストライキに突入した.
- 政府は最低賃金を設定した
- 最低賃金法によって保障された最低額の賃金
- 第1シードのラファエル・ナダル選手(スペイン)が第3シードのロジャー・フェデラー選手(スイス)を7-5,7-6,5-7,6-1で破り,2連覇を果たした。
- バーゼルでの決勝で,錦織選手は世界ランク4位のロジャー・フェデラー選手(スイス)にストレート負けし,同大会を2位で終えた。
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