普通話の声調
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 15:43 UTC 版)
普通話(北京官話をベースにした共通語)には以下のような4つの声調(四声)がある(なおIPAの声調符号は折れ線によって表記される1つの記号であるが、フォント環境によっては分割されて表示される)。拼音(ピンイン)表記の場合、母音の上に符号(声調符号)を書き、注音符号の場合は後に書くことでその声調を示す。 四声拼音注音符号声調値とIPA特徴第一声(陰平) ¯ (ā ō ē ī ū ǖ) 無表記 ˥ 55[á, a˥] 高→高の発音。少し高い声で歌を歌っているつもりで、高く平らに発音する。 第二声(陽平) ´ (á ó é í ú ǘ) ´ ˧˥ 35[á̆, a˧˥] 中→高の発音。日本語では意外なことを言われた時に「はぁ?」「えぇ?」という時の発音に近い。 第三声(上声) ˇ (ǎ ǒ ě ǐ ǔ ǚ) ˇ ˨˩˦ 214[a˨˩˦] 半低→低→半高の発音。日本語ではがっかりした様子で「あーあ」という時の発音に近い。通常の会話で第三声を発声する時は、文末等で音が切れるときを除いて半低→低と発音される。 第四声(去声) ` (à ò è ì ù ǜ) ` ˥˩ 51[â, a˥˩] 高→低の発音。日本語では大変な仕事を終えた時に「ふぅ」という時に近い。 第一声のみ段位声調で、残りは曲線声調である。このように、両者を用いるものを複合声調という。 数は少ないが、以下のように声調が変化することがある。 第三声が連続する場合は、最後の音節を除いて第二声で発声する。この場合の声調記号は変化しない。例えば、「こんにちは」を意味する「你好」は両方とも第三声であるため、「你」は第二声で発声する。 「不」は第四声であるが、直後に第四声がある時は第二声で発声する。この場合の声調記号は変化する。 「一」は第一声であるが、順番や序列を表す時を除いて以下のように声調が変化する。この場合の声調記号は変化する。直後に第一声、第二声、第三声がある時は第四声で発声する。 直後に第四声がある時は第二声で発声する。 また、普通話の場合は「軽声」という前の発音の勢いで軽く添えるだけの発音もある。軽声は普通話の拼音では表記しないが、注音符号では「・」で表される。
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