日本版デュアルシステムの課題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 19:36 UTC 版)
「デュアルシステム」の記事における「日本版デュアルシステムの課題」の解説
文部科学省版については、今後どう展開していくのかわからない[要出典]が、六郷工科高等学校が一定の成果を上げていることを考えればモデル事業の段階を脱して、実践に移すべきという声がある[要出典]。 その際、問題となるのは協力企業の確保である。デュアルシステムの特徴は、企業で実践的な職業教育を受けることにあるのだから、協力企業の確保は不可欠である。協力企業は地元の中小企業である。大企業は、独力で採用活動を行う力があり、デュアルシステムに参加するメリットがない。中小企業にとっては、採用のツールとなりうるメリットがある。ただ、現在OJTにかかる費用はすべて企業側の負担となっている。また、訓練先の企業に就職する生徒が多いとはいえ、全員が訓練先に就職するわけではない。つまり、現在のデュアルシステムは企業の善意によって支えられているのである。これでは維持できないのではないのかという疑問の声もある[要出典]。訓練生を受け入れる負担が大きいことは、厚生労働省版でも同様である。こちらは、訓練生を受け入れれば1人当たり月24,000円の補助金が支給されるが、一方で訓練生に給与を支給しなければならないこともあり、やはり訓練コストは企業の負担となる。それでも、厚生労働省版のデュアルシステムは、既卒者を対象としているだけに就職につながりやすいのが、企業にとっては救いである。また、厚生労働省版については、本来の目的である無業者の支援にどう結びつけるかが大きな課題である[要出典]。
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