日本民話の「手なしむすめ」
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「手なしむすめ」の記事における「日本民話の「手なしむすめ」」の解説
日本民話にも似た話が伝わっている。グリム童話が悪魔との契約なのに対し、日本では継子いじめ譚になっている。 ある家の娘が長者の家に嫁ぐことになった。だが娘の継母は実子を嫁がせたいあまり、夫に継子が調子に乗って裸で踊るなどはしたない真似をしたと偽り、殺させようとする。父(または使いの者)は峠道で娘に斬り付け、娘は両腕を斬り落とされ谷底へ落ちる。 どうにか生きていた娘は彷徨ううちに嫁ぐ予定だった家にたどり着き、嫁として迎えられる。そして夫が用事で出かけている間に子を産んだ。それを知らせる手紙を持った使いの者は、途中で嫁の実家に寄る。手紙を盗み読んだ継母は殺した筈の継子が幸せに暮らしていることを妬み、「玉の様に可愛い子を産んだ」という手紙を「鬼の様に醜い子を産んだ」と摩り替えた。夫は「鬼の様な子でも可愛がって育てる」と返事を書くが、これまた継母が「嫁も子も追い出してしまえ」と摩り替える。家の者は疑問を感じながらも、嫁と子を追い出してしまった。 嫁は子を背負って歩くうち、喉が渇いて川の水を飲もうとしたら子が背中から川に落ちてしまう。何とか助けようと足掻くうち、突如両手が生えて子を救い上げることができた。みると近くの地蔵から手が無くなっており、地蔵が手をくれたと察した嫁はその近くで茶店を建てて暮らす。しばらくして、捜しに来た夫と再会することができた。
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