新しい恐竜像
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 01:56 UTC 版)
恐竜ルネッサンスは、科学的な概念だけでなく、アーティストによる恐竜の復元像をも変革させた。バッカーは、さかんに恐竜の復元図を描いて自らの考えを示した。1969年に、バッカーがオストロムの著作のために描いた、デイノニクスの復元図は恐竜ルネッサンスにおける象徴の1つになった。1970年代、恐竜の復元像は従来のトカゲのような姿から、より哺乳類や鳥類に似た姿で描かれるようになった。アーティスト達は恐竜の運動と生態についてより新しい学説を取り入れながら、より活発な姿をした恐竜復元像を描き始めた。 この時代を代表するアーティストとしては、バッカーのほかにEly Kish、Mark Hallett、グレゴリー・ポール (以上は1970年代)、Doug Henderson、John Gurche (1980年代初頭)などが挙げられる。とくにポールは恐竜の解剖学の知見にもとづき、バッカーの学説を擁護し、さらに先鋭化させた。彼は正確で詳細な恐竜復元像を示した。その中で、彼は伝統的な復元方法の誤りを指摘した。彼は羽毛を生やした恐竜復元像を数多く発表し、いくつもの著作と「Predatory Dinosaurs of the World」(邦題:肉食恐竜事典)において自らの考えを示した。彼の学説は、1990年代に相次いだ羽毛恐竜の発見によって証明された。ポールの学説とスタイルは、恐竜の復元スタイルへの大きな影響を持ちつつ、今後もしばらく続くと思われる。
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