新しい属の創設、科の変動(20世紀後半~21世紀)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 17:19 UTC 版)
「ダイオウウミサソリ科」の記事における「新しい属の創設、科の変動(20世紀後半~21世紀)」の解説
プテリゴトゥスとエレトプテルスは Kjellesvig-Waering 1961a で属階級に昇格され、前者はプテリゴトゥス亜属とアキュティラムス亜属、後者はエレトプテルス亜属(Erettopterus (Erettopterus))とTruncatiramus亜属(Erettopterus (Truncatiramus))を含め、合計2属4亜属に細分され、Kjellesvig-Waering 1964 によって同定形質を更に追加された。Jaekel 1914 に記載され、プテリゴトゥスに分類された Pterygotus rhenaniae は、Waterston 1964 によってイェーケロプテルス属(Jaekelopterus)として区別されるようになった(1科3属4亜属)。 本群は Novojilov 1962 を初めとしてウミサソリ亜目(Eurypterina)に分類されるようになったが、Caster & Kjellesvig-Waering 1964 は本群の発達した鋏角を亜目に値するほど大きな特徴と考え、本群の階級を科から亜目(ダイオウウミサソリ亜目 Pterygotina)へ昇格させ、ウミサソリ亜目から区別された。 Størmer 1974 はこの亜目階級を採用しつつ、アキュティラムスとTruncatiramusを属へ昇格すると同時に、イェーケロプテルス属の生殖肢を原始的な分節があると解釈していた。この相違点に基づいて、イェーケロプテルス属はイェーケルウミサソリ科(Jaekelopteridae)、残りの属は従来のダイオウウミサソリ科に分類された(1亜目2科5属)。 ウミサソリ類の多くの同定形質を定義した Tollerton 1989 も上述の分類体系を踏襲したが、イェーケロプテルス属の生殖肢は Tetlie 2004a の再検証で本群の別属と同じく分節を欠くと判明し、それに連れてイェーケルウミサソリ科は Poschmann & Tetlie 2006 によって廃止された。Truncatiramus属も、後に同定形質がエレトプテルス属の成長段階を表した特徴だと分かり、エレトプテルス属のジュニアシノニムとして廃止された。また、本群をウミサソリ亜目から独立した亜目と扱うのは不適切で、特に2000年代以降の系統解析において本群は常にウミサソリ亜目の派生群として認められる。2007年以降、本群の分類階級は科に戻され、再びウミサソリ亜目に分類されるようになった。 2000年代においても、本群はプテリゴトゥス属から別属に再分類された種がある。例えば Salter 1856 に記載された Pterygotus howelli は Tetlie 2007 によってイェーケロプテルス属の種として再分類されており、それぞれ Ciurca & Tetlie 2007 と Kjellesvig-Waering 1948a に記載された Pterygotus? sarlei と Pterygotus ventricosus は、Tetlie & Briggs 2009 移行では新設したシウルコプテルス属(Ciurcopterus)の種類として区別されるようになった。 「プテリゴトゥス#別属に再分類された種」も参照
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